JIS B 1180

JIS B 1180とは、六角ボルトについて定めたJIS規格の番号です。
2014年版の正式名称は「六角ボルト」で、2014年4月21日に改正され、JIS B 1180:2009を置き換えています。
規格票の表題とまえがきには、JIS B 1180:2014が六角ボルトを対象とする規格であり、2009年版に代わるものとして改正されたことが示されています。

この規格が対象とするのは、鋼製、ステンレス製、非鉄金属製の六角ボルトです。
JIS B 1180では、形状・寸法、製品仕様、製品の呼び方、表示などが体系的に定められており、設計・調達・検査の場面で共通の基準として使われます。
規格本文の適用範囲には、これらの材質の六角ボルトの特性を規定すると明記されています。

JIS B 1180の大きな特徴は、ISO規格との整合を強く意識していることです。
2014年版は、ISO 4014、4015、4016、4017、4018、8676、8765をもとに、対応する部分を翻訳し、技術的内容を変更せず編集した規格として作られています。
一方で、日本国内で従来から使われてきた形状や寸法も完全には切り離さず、ISOによらない六角ボルトは附属書JAで扱う構成になっています。
つまりJIS B 1180は、国際規格との整合を進めながら、国内実態も反映した規格だといえます。

実務でよく話題になるのが、いわゆる「本体規格品」と「附属書品」の違いです。
2014年改正では附属書の技術的内容も存続しましたが、業界向け案内では、附属書品について「新しい設計では使わないことが望ましい」と明記されています。
つまり、既存設備や従来流通品への配慮は残しつつも、これからの新規設計ではISO整合型の本体規格品を優先する流れが示されています。

JIS B 1180を理解する意味は、単に規格番号を知ることだけではありません。
六角ボルトは見た目が似ていても、頭部寸法、ねじの種類、部品等級、呼び方、許容される仕様が規格に基づいて整理されています。
規格を確認せずに選定すると、相手部品との組み合わせ不良、工具の掛かり不良、必要強度や寸法条件の不一致につながることがあります。
とくに国内調達と海外規格の混在がある場面では、JIS B 1180の対象範囲と、ISO系の本体規格か附属書品かを確認することが重要です。

また、JIS B 1180だけですべての要求事項が完結するわけではありません。
規格本文でも、この規格で定める寸法や製品仕様以外の要求がある場合は、JIS B 0205-4、JIS B 0209-1、JIS B 1003、JIS B 1009、JIS B 1021、JIS B 1051、JIS B 1054-1などから、受渡当事者間の協定によって選択するとされています。
つまり、JIS B 1180は六角ボルトの基礎規格ですが、実際の取引や設計では強度、ねじ精度、表面処理、検査条件などを追加確認することが大切です。

JIS B 1180は、六角ボルトの形状・寸法・仕様を共通化し、設計、調達、保守をしやすくするための重要な規格です。
特に現在は、ISO整合型の本体規格を前提に考えることが実務上ますます重要になっています。
六角ボルトを正しく選ぶための基準として、JIS B 1180は締結部品の現場で押さえておきたい代表的な規格の一つです。

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